名探偵ピカチュウ

 ゴールデンウイーク只中だがあと1日で終わる。体調が優れない日が途中続き、幾分が休みが無駄になったことが残念だったが、前半は充実した時間を過ごせた。遠出した際に、普段自分からは見に行くことがない景色や体験ができたことは僥倖だった。

 

 ヨドバシカメラでイヤホンを購入した。イヤホンが断線してから、1ヶ月くらいスピーカーで音楽を聴く生活を送っていたが、強ち悪くなかった。普段から、移動中にもイヤホンで音楽やラジオを聴いていたが、音楽を聴かずに環境音に触れ、道慣れた歩道でも様々な考え事をしながら闊歩する日常は、忘れていた心の余裕を思い出すことができたので、いい気分転換の時間になっていたと思う。イヤホンを再度購入してからは、偶に音楽を聴きながら歩くが、以前に比べ聴く時間は短くなった。多分良い兆候だろう。

 

 映画を暫く観ていなかった。正確にいえば、映画自体は家で少しは観ていたが、疲れもあってか必ず終盤に眠ってしまい、結局途中から観るのも億劫になり、1本通して観ることはなかった。映画に対する姿勢で去年と違うことは、去年ほど家で映画を視聴できていないことだ。環境が少し変化して、妙に疲弊する状態に陥りやすくなり、家ではただ寝るか、本を少し読むくらいしか余裕を持てていなかった。以前から、少し楽しみにしていた『名探偵ピカチュウ』を観に行こうと、数日前から計画を立て、ようやく重い腰を上げて、観に行くことができた。内容はシンプルかつ脚本も非常に分かり易く、近年のハリウッド大作と同じで殆ど考えることもなく、受動的にスクリーンを眺めていたが、画面に映るポケモンを目で追うだけでも、視覚的に楽しめるものだった。CGで造形されたピカチュウが魅せる感情に富んだ表情や仕草に心を奪われた。もし現実世界にポケモンがいて、人間と共存できていたらという世界観に、観客は羨望し、そしてキャラクターに感情移入できる、リアルな余地がこの映画にはあった。